本日、営業よりアップします。
注文住宅を考える人が、ネットで情報を集めようとする時、検索窓にどんな言葉を入力するものでしょうか。例えば家の性能にこだわる人なら「高気密高断熱」とか「耐震」などと入力するでしょう。デザインにこだわる人なら「南欧風」とか「アメリカンスタイル」と入力するかもしれません。するとそれに強い工務店やハウスメーカーが見つかったりします。
聞いたところでは、「平屋」と「狭小住宅」が近頃のトレンドだそうです。
ある程度の土地の広さを前提とする「平屋」と、その真逆の「狭小住宅」が同時に関心を集めるというのはとても興味深い動きだと思います。
たしかに平屋人気は根強いものがあります。しかもそれは、高齢になったら平屋の方がだラクだよねというレベルを超えて、若い世代にも一定の支持を得ているようなのです。一方、土地の値上がりなどもあって、広い土地を諦める層にとっては狭小住宅は意味を持ってきます。面白いことに「狭小地に平屋」というキーワードさえしっかり存在するのです。
広い土地を手に入れでっかい家を建てる、それが豊かさと成功の証であるとする価値観は崩れてきているのかもしれませんね。少なくとも説得力がなくなってきているのでしょう。
自分たちのライフスタイルをしっかり見つめ、それにふさわしい部屋の広さを考えることは重要です。
アメリカなどではトレーラーハウスやタイニーハウスをあえて選択する人が増えているという記事を読んだことがあります。狭小住宅に住むと収納スペースが自ずと限られてくるので、本当に自分に必要なものだけを残すという、いわゆる断捨離を行うことになりますが、そのようなミニマルな生活を意識的に行うことに意義を求める人たちがいるのです。プロテスタントの清貧の思想がバックにあるのかどうかは知りません。ただ、このムーブメントが起こり始めたのがリーマンショック以後だったというのを聞くと、ちょっと複雑な気持ちになります。