人形町にBROZERS’という名のハンバーガー屋さんがあります。いわゆるグルメバーガーの聖地のようなところで、10年ほど前に一度行ったことがあります。チーズバーガーをあんなに真剣に食べたのは後にも先にもその時だけです。なんせラーメンが2杯は食べられる値段でしたから。店内には「兄弟」をテーマにしたポスターが貼られていました。「レインマン」とか「ブルースブラザーズ」とか。面白いコンセプトだと思いました。
兄弟といっても様々です。
仲の良い兄弟もあれば仲の悪い兄弟というのもある。
ただ、兄弟と言えども複雑な心理が働くものだから、兄カインが弟アベルにしたことのように、うまくいかない兄弟の方にどことなく深い人間味を感じてしまいます。
映画『愛と哀しみのボレロ』の中に、ひまさえあれば喧嘩している兄弟が出てきます。じゃれあっているようにも見えますが、修復不能な不仲のようにも見えます。ふたりは戦争に動員されそこでも喧嘩していましたが、同じパラシュート部隊で降下中に敵に地上から撃たれ戦死します。運命はふたりには平等でした。
仲が悪いと何も生み出さないようでもありますが、思わぬ原動力になることもあります。
ルドルフとアドルフのダスラー兄弟の場合は、仲たがいの結果、それぞれアディダス社とプーマ社を創業することになります。
西武グループを相続した堤義明(弟)と兄でありながら相続できずセゾングループを作り上げることになる堤清二(兄)の異母兄弟の確執というのは小説より面白いです。
さて、先日ちょっと驚きのニュースが飛び込んできました。2009年に解散していたイギリスのロックバンド「オアシス」が再結成したというニュースです。オアシスの中心メンバーであるノエルとリアムのギャラガー兄弟は、ひどく仲が悪いことで有名で、ツアーの途中で喧嘩して、翌日のコンサートが中止になるほどです。仲の悪さが原因で解散になった後も容赦なく罵倒しあう両者が、今回いかにして再結成に合意したのか、非常に興味深いところです。来年のツアーがアナウンスされていますが、日本に来るでしょうか。チケットを手に入れても安心はできません。喧嘩が始まれば中止ですからね。
工務店のブログなので、最後にそれらしいことも書いておきます。三協アルミ創業者の竹平政太郎と立山アルミ創業者の竹平栄次は実の兄弟です。同じ富山県高岡市に本社を置いていましたが2006年に合併し三協立山アルミになります。国内第3位のサッシメーカーです。二人の仲が良かったのか悪かったのか、それは知りません。