本日、営業よりアップします。
松本清張のドラマのワンシーン・・・新聞社のデスクのもとに奥さんから電話がかかってきます。「紙が無くなってしまうっていうのよ。帰りにトイレットペーパー買ってきてくれない?」時は1973年、中東諸国が原油価格を70%引き上げたことに端を発する混乱の中です。夫がいらいらして答えます。「原油が値上がりしたからってトイレットペーパーが無くなるわけないじゃないか。ばかばかしい。それはデマだよ。ちょっとは冷静になりなさい。・・・だが、まてよ。みんなが一斉にトイレットペーパーを買いあさって無くなっちゃったら困るな。おい、無くなる前にいちおう買っておいてくれ」
パニックはこうやって醸成されるのですね。ちなみにこの時、スーパーの棚からは、しょうゆ、塩、砂糖、洗剤も消えてしまったそうです。
さて、話は変わって・・・
わが家ではお米屋さんに30㎏の米を購入・キープして、10㎏ずつ精米して持ち帰っています。10㎏のコメはわが家の1ヶ月の消費量です。そろそろコメがなくなってきたので新しい30㎏を購入しようと思ったのですが、せっかくなら新米が出てからと思いぐずぐずしていたところに、今回の米不足です。もっともコメが完全に払底しているわけではないようで、お米屋さんは会員向けに一家族5㎏までは確保してくれていました。新米が市場に出るころまではもつでしょう。
どうやら南海トラフ地震をきっかけに目覚めた防災意識が引き起こしたパニックという側面が大きいようですが、お米を取り巻く環境はそれほど楽観的でもないという話もあり、難しいところです。