水に漬かった木材は腐らないと知ってちょっと驚いた営業より本日アップいたします。
ウッドショックなど木材のニュースにアンテナを張っていると、セルロース関連のニュースが舞い込んできました。通常の23倍の硬さの木材を作り出したというニュースです。研究の主役はセルロースです。
セルロースはヘミセルロース、リグニンと共に木材の主要構成要素です。非常に優秀な素材で、セラミックや金属と比べても強度と密度が高く、木材から化学的に抽出したナノサイズの繊維状物質であるセルロースナノファイバーは鋼鉄の5分の1の軽さで5倍の強度を持ちます。
さて、少し違った視点でセルロースに着目したアメリカの大学の研究者がいます。彼はセルロースを傷つけることなく、木材の他の成分を除去する方法を考案し、通常の23倍も硬い木材を作り出すことに成功しました。木材を化学薬品につけリグニンを抜き、圧力と熱を加えて水分を抜くことによって、硬い木材を作り出したわけです。ネットでは、その硬化木材で作ったナイフとフォークでステーキを切る動画や、硬化木材で作ったクギをかなづちで打ち、板を貫通させる動画が上がっています。
近い将来、木製のクギで建てた家が現れるのでしょうか。
兎にも角にも木の潜在能力について考えさせられるニュースでありました。