本日、営業よりアップします。
ルームツアーというのはYouTubeやInstagramで人気のコンテンツだそうですが、私はあまり見たことがありませんでした。(ここでは、工務店やハウスメーカーが作成するものではなく、普通の人が投稿しているものに限定します)
ちょうど先日、職場の休憩時間にルームツアーが話題になりました。ならば見てみようとYouTubeを渉猟してみました。画像ではなく動画で、自分の家の隅々をさらけ出してしまうという手法は、よほど自信がないとできないことでしょうね。「素敵なインテリア」の紹介だけなら画像で十分ですが、「素敵なインテリアの組み合わせ」となるとこれはもう至難の業で、これを動画で紹介する人々のセンスの高さと財力には、もうため息しか出ません。お腹いっぱいになりました。
ちなみにルームツアー動画作成のポイントの一つに「一本撮りで撮影する」というのがあります。できるだけカットを入れずに通しで撮影するということです。間取りの連続性を見せるというのが趣旨なのかもしれません。ただ、これだとカメラが左へ右へと絶えず動くことになるので、早送り動画になってしまうと酔ってしまいますね。
やっぱり、ルームツアー動画はちょっと苦手です。でも、人に見せられる部屋作りというのは大切な視点です。人に見せられる収納、人に見せられるほどの家具の選択、人に見せられる間取り、じっくり意識して家づくりしてみたいものです。
動画が苦手なだけで、他人の部屋を見るのが嫌いなわけではありません。いや、むしろ好きです。作家の本棚とか、画家やクリエーターのアトリエや工房、料理家のキッチンなど、かなりワクワクします。どちらかというと、一点の非もないような美しい家よりも、生活の垢がこびりついているけれども、その人なり家族なりのこだわりが無二の色を現出させている家やスペースに惹かれます。
先日発行された雑誌にも面白いものがありました。
Casa BRUTUS 2023年12月号が「奈良美智の家」を特集しています。アトリエだけでなくリビングやキッチン、読書室、ワークスペース、レセプションルームなど、奈良美智の「ホームセンターで買った構造用合板でリノベーションされた気取らない家」が紹介されています。ああ、この広い空間は真似できないな、でもいいな。インテリアじゃないな、空間が大事なんだな。ミクロじゃないな、マクロだな・・・・他人の家はいろんなことを考えさせてくれます。