本日営業よりアップします。
先日トイレの洗面スペースにモザイクタイルを貼りました。東越谷のI様邸です。
一枚一枚が異なる表情を持ったタイルです。あらためてタイルっていいなあと思いました。
子どものころタイルはいたるところにあったものでした。お風呂がタイルでした。キッチンのレンジ廻りもタイル。トイレの床もタイルでした。細かい模様が描かれた色とりどりの小さなタイルが敷き詰められていて、その中の一枚の黒い模様がこちらをにらむ人間の顔に見えたのです。恐怖を我慢しながら用を足しました。家の周りを散策すればたいてい不要になったタイルがどこかしらには落ちていて、アサリやシジミの貝殻と一緒に踏んづけていたものです。祖父の家は流しもタイルでした。祖父はその流しの上で、生きたニワトリの脚をひもで結び、逆さにつるし、よく研いだ包丁で〇〇を〇〇し、〇〇〇〇な〇〇をコップに受けて一気に飲みほしました。タイルの目地を染める〇〇の風景を忘れることはできません。私のタイルの思い出というのはこうしたものです。踏みつけていたタイルは遊び道具にはなっても、たいして魅力的なものではありませんでした。
でもそれは魅力的なタイルに出会っていなかっただけです。
今、家を建てる時にタイルを使おうとしてカタログを繰れば、それはそれは魅力的なタイルに圧倒されると思います。外壁であれ、室内装飾であれ、輸入物・国産を問わず、さまざまな着想が湧き出て、時間を忘れること請け合いです。
デザインだけではありません、調湿作用のあるタイルとか光触媒技術を使ったタイル、熱伝導が小さく冷たくないタイルなど、進化もしています。
でも何といってもタイルの魅力はその質感ではないでしょうか。
ステンレスや人造大理石、キッチンパネルやサイディング、どれもとてもいいものだけれど、やきものとしてのタイルの質感・重量感は独特です。
タイルおすすめです。