本日営業よりアップします。
ニュース記事を流し読みしているうちに、にわかには信じがたいニュースにはたと手が止まり、ほんの一瞬の思考停止の後、猛烈な勢いで脳が意味を咀嚼し、ほとんど同時にドーパミンのような神経物質が放出され昂揚感にひたるという経験が年に何度かあります。2日前にそれを経験しました。ABBAが40年ぶりにニューアルバムをリリースするというニュースが原因です。夜中に快哉を叫びました。
音楽の嗜好性は10代の頃に聴いた音楽で決まるという研究があります。男性と女性で多少の違いはあるようですが極論すると14歳の頃聴いていた音楽がその後の嗜好性に影響を与えるのだそうです。誰にも思い当たる節があるはずです。私にとってABBAはまさにそれでした。
すでに何曲かは聴けるようですが、まだ聴いていません。精神的に正坐して聴こうと思います。
さて、本日はプロカメラマンのU氏と、撮影予定のN様邸まで下見に行きました。U氏には弊社の完成建築物の撮影を10年来お願いしています。機材こそデジタルに変わりましたが、銀塩のころから磨き上げた緻密な撮影手法を駆使して、建物の隠された表情を引き出します。薄暮をねらった夕景の写真は見事です。U氏も60年代から70年代のロックをよく聴くということで(14歳理論でしょうか)、車内ではピンクフロイドの「ダークサイド・オブ・ザ・ムーン」をかけて現地に向かいました。
コダック、ヤシカ、ブローニー、コンタックス、ミノルタ・・・当然のように懐かしい単語が飛び出してくるので、なんとも楽しくなりました。「フィルムは絶対に無くならないと思うんだよね。現像した時の仕上がりがやっぱりちがうんだ」「オートフォーカス機能があっても使ったことがないんだ。焦点は手で合わせないと、微妙に目からずれるから」・・・えっ?? 建物のような動かないものを撮るときの話かと思って聴いていたら、飛んでいる鳥を撮るときもAFを使わず、手動で鳥の目にピントを合わす?! 信じがたい話でした。その道に通じた人の話って面白いですね。撮影本番が楽しみです。