勘違いの思い出。
塗炭の苦しみという言葉があります。私はてっきりトタン屋根の家に暮らすほどの貧しさからくる苦しみだとばかり思っていました。とんだトタン違いでした。私が思い浮かべたトタンは亜鉛めっき鋼板のトタンです。それはさておき、トタン屋根と聞いて黄色い表紙の新潮文庫を連想してしまうのは、もと演劇部の悪いクセです。
本日は営業からアップしています。
金属屋根について。
大林モデルハウスの屋根は「ガルバ」です。ガルバというのはガルバリウム鋼板のことで簡単に言うと金属屋根の一種です。アルミニウムと亜鉛合金のメッキ鋼板です。
一般的には比較的安価なことと施工のしやすさからコロニアルが選ばれることが多いと思いますが、ガルバリウムはそのすぐれた耐久性と耐食性さらに止水性から根強い人気があります。薄さ0.4㎜ながら建物のてっぺんで激しい風雨と太陽光にさらされながら家をしっかり守ってくれています。
金属屋根ときいて連想するのは銅・ブリキ・トタン・ステンレス・アルミニウム・・・日本で最も古い金属屋根としては奈良の西大寺で765年に銅板葺の記録が残されているそうです。アルミニウムがパリ万博に展示されて話題になったのが1855年、ステンレスは1912年、チタンが実用化されたのは戦後、そうそう、ジュラルミンというのもありました。宮崎駿監督の「風立ちぬ」の中で「列強はジュラルミンの時代だ」なんていうシーンがありました。確かサバの味噌煮を食べているシーンだったような。零戦には日本が開発した超超ジュラルミンが採用されています。そしてもっとも最近1972年に誕生したのがガルバリウムです。ガルバリウムの歴史はまだ半世紀なんですね。甲子園球場の「銀傘」は10年ほど前の改修工事でジュラルミンからガルバリウムに変わっています。実用性に対する評価は申し分ありません。
家を建てられる方・リフォームをされる方で屋根の材質にもこだわる方が増えてきました。メリットとデメリットを見極めながら良い選択ができるといいですね。